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【ソウルからヨボセヨ】「ドイツに学べ」は韓国の方だ 離散家族再会の非人道

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【ソウルからヨボセヨ】
「ドイツに学べ」は韓国の方だ 離散家族再会の非人道

 朝鮮半島の南北で別れ別れになっている、いわゆる“離散家族”の再会が久しぶりに行われている。家族離散の最大の原因は1945年に日本統治が終わった後の北朝鮮の共産化と50年代の朝鮮戦争だから、当事者はもうみんな高齢者だ。再会に出かける家族には初めて顔を合わせるというケースもある。

 テレビで中継される再会シーンはいつものことながら痛ましい。シワだらけの年老いた人たちが何十年ぶりに出会い、変わり果てた姿で涙ながらに抱き合う。しかも再会の場所がソウルや平壌から遠く離れた東海岸の金剛山とは。観光地とはいえ、日帰りでは往来できない人里離れた“辺境”である。

 離散家族問題で、韓国は昔から手紙の交換や自由往来を主張してきたが、北朝鮮は拒否。南北の政治状況を見ながら、思い出したように恩着せがましく「会わせてやる」とばかり老人たちを金剛山に連れてくる。韓国から何らかの見返りをせしめるために彼らを利用しているのだ。一種の“人質外交”であり「人道」ならず「非人道」である。

 同じく分断国家だったドイツは当時、東西離散家族による手紙や贈り物交換、自由往来をやっていた。ドイツにはできて韓国・朝鮮にはいまだできない。「ドイツに学べ」は日本ではなく韓国の方です。(黒田勝弘)

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