産経ニュース

【台湾・総統選】国民党、分裂の危機も 「国共内戦」敗北以来の衝撃か 公認候補すげ替えの異常事態

ニュース 国際

記事詳細

更新

【台湾・総統選】
国民党、分裂の危機も 「国共内戦」敗北以来の衝撃か 公認候補すげ替えの異常事態

7日、国民党の幹部会合であいさつする朱立倫主席(中央)=台北(共同)

 【台北=河崎真澄】台湾の与党、中国国民党で起きた来年1月の総統選挙をめぐる混乱が、党の存立を揺るがす重大な事態に発展しつつある。党内で混乱が続けば続くほど有権者の国民党離れが広がり、総統選のみならず同時に投開票される立法院(国会、定数113)選でも不利になる。「選挙結果によっては党分裂など、国共内戦での敗北以上の衝撃が走る恐れ」(地元紙記者)もあるという。

 国民党が7日の中央常務委員会で、総統選の公認候補を代えるための臨時党大会開催を決めたのは、7月の党大会で候補者になった洪秀柱立法会副院長(国会副議長に相当)の「最終的には(中国との)統一が必要」などと不規則発言を繰り返したことが背景だ。

 国民党の執行部は、中台関係で現状維持を望む大多数の台湾有権者の反発が強まれば、立法院選でも惨敗すると判断。仮に立法院で3分の1以下に議席が割り込めば、「3分の2以上の賛成で“憲法改正”が行える勢力に踏みつぶされる恐怖感」(国民党筋)が募って、朱立倫主席への候補者変更でギリギリの形勢の立て直しに賭けたようだ。

 立法院選で国民党の立候補者が、「洪氏とともに選挙戦は戦えない」とこぞって反旗を翻した。だが投開票まで約3カ月の時期の公認候補すげ替えという異常事態。総統選でも立法院選でも結果を出せなければ、当初、総統選立候補に尻込みした朱氏ら党幹部の責任追及の声が上がるのは必至。下野した場合、どこまで党として勢力を維持できるか不透明になった。

 総統選は最大野党、民主進歩党の蔡英文主席が優勢と伝えられ、親民党の宋楚瑜主席の出馬が変数となっている。誤算続きで劣勢を招いた国民党がどこまで動揺や混乱を抑え、勢力を挽回できるか。限られた時間との勝負になってきた。

「ニュース」のランキング