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「ものづくり国家作った日本人の努力伝えたい」 産業遺産国民会議専務理事・加藤康子さん

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「ものづくり国家作った日本人の努力伝えたい」 産業遺産国民会議専務理事・加藤康子さん

加藤康子さん(斎藤良雄撮影)

 「明治日本の産業革命遺産」が、ドイツ・ボンで開かれている国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会で4日に審議され、世界文化遺産に登録される見込みだ。8県23施設にわたる遺産群の登録を目指し、各省庁や自治体との交渉に奔走、ユネスコに提出する推薦書を作成し、内閣官房参与にも任命された一般財団法人産業遺産国民会議の加藤康子(こうこ)専務理事は「ものづくり国家の土台を作った日本人の涙ぐましい努力を次の世代に伝えたい」と、その瞬間を心待ちにしている。(滝口亜希)

 「3時間睡眠という日が何カ月も続き、寝ても覚めてもずっとコンピューターに向かっていました」

 加藤さんが振り返るのは、2千ページに及ぶ英文の推薦書を作成した日々だ。海外の専門家にも意見を聞きながら、机に並んだ3台のパソコンを前に、推薦書の一言一句を検討。平成26年1月、ユネスコへの提出にこぎつけた。「根性はある方なんですが、あの時はつらかった」という時期を乗り切れたのは「これが出せなかったら私の責任。みんなに迷惑をかける」との使命感からだ。

 薩摩・島津家の末裔(まつえい)、島津公保氏に鹿児島県の伊藤祐一郎知事、山口県萩市の野村興児市長…。登録に向け、ともに奮闘した人たちの名前を挙げ、こう続けた。「私一人がやれることは大海の一滴にすぎない。一緒に議論し、応援してくれる人がいなかったらとてもできなかった」

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