産経ニュース

ミャンマー軍機の爆弾が中国側に着弾、13人死傷 ネット「内戦に介入すべき」中国当局は対立回避

ニュース 国際

記事詳細

更新


ミャンマー軍機の爆弾が中国側に着弾、13人死傷 ネット「内戦に介入すべき」中国当局は対立回避

 【北京=矢板明夫】中国国営新華社通信によると、ミャンマー東部で続いているミャンマー政府軍と少数民族武装勢力との戦闘で、政府軍機が13日に投下した爆弾が中国の雲南省臨滄市側に着弾して住民4人が死亡、9人がけがをした。中国政府はミャンマー側に抗議するとともに、空軍機を雲南省側に大量配置するなど警戒態勢を強化した。中国-ミャンマー間の航空便の運航取り消しも相次いで発表され、国境付近では緊張感が高まっている。

 中国メディアの報道によれば、ミャンマー政府軍機が爆弾を投下したのは臨滄市郊外のサトウキビ畑で、農作業をしていた13人が死傷した。4人の死者の中に若い父親と幼い息子が含まれているという。中国の外交関係者は「ミャンマー軍機が武装勢力の兵士を追跡している内に中国領空内に入った可能性がある」と推測している。

 ミャンマー政府軍の越境攻撃は今年になってから少なくとも3回目で、今月8日には中国側に砲弾が着弾して住宅が壊れた。今回、死者が出たことで中国のインターネットで大きな関心を集め、「ミャンマーの内戦に介入すべきだ」といった書き込みが殺到。今回の戦闘にはミャンマーの中国系少数民族、コーカン族も参加しており、「同胞を助けるべきだ」との意見は以前からくすぶっていた。

 しかし、中国側は事態を拡大させず、穏便に済まそうとしているようだ。外務省の劉振民次官は13日夜、北京に駐在するミャンマー大使を呼んで抗議し、再発防止を求めたが、報復措置を示唆する言動はいまのところは見せていない。中国にとってミャンマーは、パイプラインなどを通じてエネルギーを確保すると同時に、東南アジア外交を展開する重要な国であり、本格的な対立を避けたいとの思惑があるとみられる。

「ニュース」のランキング