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【イスラム国殺害脅迫】米記者惨殺は「メディア業界に精神的外傷」衛星電話、ツイッター…リスク計算すべき コロンビア大大学院マットロフ教授

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【イスラム国殺害脅迫】
米記者惨殺は「メディア業界に精神的外傷」衛星電話、ツイッター…リスク計算すべき コロンビア大大学院マットロフ教授

ジュディス・マットロフ教授

 「イスラム国」とみられるグループが拘束した日本人2人のうち、後藤健二さん(47)はフリージャーナリストとして活動していた。中東のイスラム過激派にかかわる現地取材の現状について、記者として国際報道に約20年携わったコロンビア大大学院ジャーナリズム・スクールのジュディス・マットロフ教授に聞いた。(聞き手 ニューヨーク 松浦肇)

 「イスラム国」が米国人記者2人を残忍な方法で殺害した昨年の事件は、米メディア業界に精神的な外傷を残した。メディアは記者をシリアに送るのを控えたり、シリア報道では記事に署名を入れないようにしている。署名記事を書かせると、(テロリストなどに)狙われる可能性がある。フリーランサーも記事が抑制的になった。彼らは自費で戦場に行き、保険もかけることができない。

 日本人2人の身代金を日本政府が支払うべきかという議論があるそうだが、私は答える立場にない。記者の誘拐が増えている現実に、米政府としては複雑な心境だろう。記者が誘拐されると救出作戦など多大なコストがかかる。一方、情報源として現場にいる記者を利用している面もある。

 ジャーナリストを養成する当校では、(学生に)「万が一」が起きた場合の対応策とリスク分析術を教えている。最悪の局面で何が起き、どう身を守るかを予想させる。

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