産経ニュース

【あめりかノート】慰安婦問題のぬれぎぬ晴らす好機なのに…奇々怪々な外務省の対外発信 古森義久

ニュース 国際

記事詳細

更新

【あめりかノート】
慰安婦問題のぬれぎぬ晴らす好機なのに…奇々怪々な外務省の対外発信 古森義久

 オールジャパンの最優先課題は歴史認識や領土問題での関係諸国や国連への日本側の主張の拡散である。米国では国政の場や言論界、学界、一般有識者に直接伝達する。日本側主体の慰安婦問題のシンポジウムを開く。日本の専門家が米側に議論を挑む。新たな調査白書を出す。米側メディアに日本の見解を発表する。ちょっと考えてもできること、すべきことは多々ある。戦争がらみの歴史問題では戦争犯罪は南京事件も含めてとっくに裁かれた事実が大きい。戦後の日本が平和主義に徹してきた実績も大である。

 だが外務省の対外発信計画は「ジャパン・ハウス」と仮称される施設の建設が最優先なのである。その発信の主体は和食とアニメだという。計画の詳細について私自身、外務省の担当官らの懇切な説明を2回、しかも長時間受けた。その説明は「戦略的対外発信の強化」をうたっていても、いざ具体策となると、日本の文化や芸術の魅力を広める拠点としての新施設をロンドンやロサンゼルスに開くことが最優先かつ最重要としか思えない。新拠点から歴史や領土の発信もするというのだ。

 ところがその拠点はすでに存在する。まず各国の日本の大使館や領事館がその機能を果たせる。ワシントンやロサンゼルスには大使館所管の立派な広報文化センターがある。ふだんは映画の上映や文化の展示しかしていないが、政治的行事を催す能力は十二分にある。

「ニュース」のランキング