中国、支持者を相次ぎ軟禁 党大会前に警戒 遺族に「海葬」要求、墓の“聖地化”恐れる?

劉暁波氏死去
14日、香港の中国出先機関前に設置された献花台に花を手向け劉暁波氏の死を悼む女性(AP)

 【北京=西見由章、瀋陽=藤本欣也】ノーベル平和賞受賞者で中国民主活動家の劉暁波氏が13日、遼寧省瀋陽市内の病院で死去したことを受け、中国当局が劉氏の支持者らを相次いで軟禁状態に置いていることが14日、分かった。同国の著名な市民活動家、胡佳氏が明らかにした。

 胡氏は「当局の警戒は初七日の期間続くだろう」と話す。今年秋に5年に1度の中国共産党大会を控える習近平指導部は統制を強めており、批判の押さえ込みに躍起だ。また中国当局は劉氏のノーベル平和賞受賞の功績も否定し、劉氏を「犯罪人」とし、「授与は冒涜(ぼうとく)だ」と批判した。

 一方、劉氏の遺体は病院から約25キロ離れた于洪区葬儀場に運ばれたとみられる。火葬施設も併設された同葬儀場では14日現在、警備が厳しく、関係者以外立ち入りできない状態となっている。遺体のその後の状況は不明だ。

 香港の人権団体などが明らかにしたところによると、中国側は遺体を速やかに火葬し、遺灰を海にまく「海葬」を行うよう要求。遺体を冷凍して長期間保存したいとする妻の劉霞氏ら親族が拒否したとされる。中国側は、劉氏の墓が民主化運動の“聖地”になることを警戒しているとみられる。

 主治医によると、劉氏をみとったのは劉霞氏と劉氏の兄弟ら。劉氏が劉霞氏に残した最期の言葉は「幸せに生活してほしい」という内容だったという。劉氏の死去後、劉霞氏らと連絡を取るのが困難な状態となっている。