産経ニュース

【実録】「昆虫食」だけで2週間を過ごしてみた

WIRED WIRED

記事詳細

更新

【実録】
「昆虫食」だけで2週間を過ごしてみた

改善された嘔吐反射と、怒る妻

第1週が終わるころには、快適なルーティーンが完成していた。

ギリシャヨーグルトにはコオロギ由来のグラノーラを振りかけ、おやつにはナッツ・チョコチップ風味のコオロギを食した。夜にはオアハカアドボ味のバッタとミールワームの炒めものをつくった。バッタのおかげで、スモーキーな辛さとカリッとした歯ごたえがある。サラダにはクロアリを積み上げ、ピザにものせて食べた。唐辛子フレークをふりかけるのと同じようにだ。

わたしの嘔吐反射は確実に改善されていた。それと同時に、わたしは在宅勤務という環境にも感謝していた。

自宅には、わたしの食事を見て吐き気を催すであろう他人の目がない。フムスとイナゴの乾物をのせた餅は食べごたえのある昼食になるが、見た目的には悪夢である。

ある晩、妻はとうとう怒りを爆発させた。料理中の妻の横で昆虫を炒めるわたしを見て、妻は吐き気がすると打ち明けたのだった。

研究所由来の培養肉と、天然由来の虫

わたしはネットで助言を探すことにした。

掲示板の昆虫食スレッドでは、ユーザーがレシピを投稿したり、自宅での昆虫養殖のジレンマを相談したりしている。ポッドキャストの「Ento Nation」では、「Cricket Man」という昆虫農家が虫シェフや昆虫食界の起業家たちにインタヴューを行っていた。TwitterやInstagramで「#entomophagy」(#昆虫食)と検索すると、昆虫食の伝道師たちが生んだ輝かしいサブカルチャーが感じられた。

2週間の挑戦の最後で、わたしは粉末コオロギのパンケーキを手早く焼いた。それを食べている途中で、わたしは当初の不快感をバカバカしく感じたのだった。

もしわたしたちが、研究所産の培養肉や「血が滴る」植物由来のバーガーを食べたいと思うのなら、天然由来の虫を食べるのもそれほど難しいことではないのかもしれない。

ここで頭に浮かんだ統計がこれだ--。豚1kgの養殖で出る温室効果ガスは、ミールワーム1kgの養殖で出るそれの100倍である。この数字(と、巧妙なレシピ)のおかげで、虫を飲み込むのはぐんと楽になった。

このニュースの写真

  • 「昆虫食」だけで2週間を過ごしてみた