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アマゾンがプライムデーで最も売りたいもの、それは「Amazonプライム」だった

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アマゾンがプライムデーで最も売りたいもの、それは「Amazonプライム」だった

プライムデーが変えた消費パターン

ジェフ・ベゾスは2015年に株主宛に送った手紙のなかで、アマゾンはAmazonプライムを「会員にならないのがバカバカしくなるほど高い価値を提供するもの」にしたいと書いた。

そして激化する競争のなかで、プライムはさらに重要なものになってきている。「プライム会員はアマゾンから多く物を買うようになります。会員はアマゾンのエコシステムのなかに(ある程度)閉じ込められることになるのです」と、市場調査会社ミンテルのアナリストであるニック・キャロルは指摘する。

この考え方はプライムデーにも当てはまる。フォレスター・リサーチによると、オンライン消費者の18パーセントが昨年のプライムデーにアマゾンで買い物をした。キャロルもまた、プライムデーは「小売需要を創出しつつ、プライム会員をプログラムに参加させ続けるための方法」なのだと話す。

アマゾンがプライムデーで得る何十億ドルに関するデータを公開することはない。しかし、ミンテルの「Online Retailing UK July 2018」によると、英国の消費者の4分の1がすでにその虜になっているという。

小売業界において7月末のセールは珍しいものではないが、アマゾンは単独で買い物客の消費パターンを変えてしまった。プライムデーとブラックフライデーによって、アマゾンの買い物客は夏と冬に1回ずつ巨大なセール日があることを知ったのだ。

消費者の「セール慣れ」の怖さ

アマゾンプライムの会員数は右肩上がりである。とはいえ、アマゾンが競争知らずになっているわけでもない。

特に大手の競合たちは、ブラックフライデーの戦略を最適化することによって、アマゾンと同位に居続けようとしている。例えば英国では、家電販売分野におけるアマゾンの2大競合であるao.comとCurrys PC Worldが、2017年のプライムデーに合わせてプロモーションイヴェントを行った。

さらにオンラインの小売セクターにとってはもっと大きな問題もある。1年を通した値引きを伴うこうしたイヴェントによって、客は常に値引き価格で物を買うことを覚えてしまうのだ。

アマゾンにとって、これはさほど大きな問題ではない。プライムデーは会員維持と新規会員獲得のためのイヴェントであるからだ。しかし、他社はオンラインで頻繁に値引きをすることによって、通常価格の統一性を揺るがす可能性がある。

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