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再生可能エネルギーだけで世界一周を目指す双胴船 その航海を支える技術の舞台裏

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再生可能エネルギーだけで世界一周を目指す双胴船 その航海を支える技術の舞台裏

17年6月に始まったエナジー・オブザーヴァーの旅では、6年がかりで50カ国を巡り、101回の寄港を行う予定だ。これまでの航行距離はすでに7,000海里(約13,000km)に達している。フランス沿岸部の港湾都市を巡って、現在は地中海を航行中だ。PHOTO: AURELIEN MORISSARD/IP3/GETTY IMAGES 17年6月に始まったエナジー・オブザーヴァーの旅では、6年がかりで50カ国を巡り、101回の寄港を行う予定だ。これまでの航行距離はすでに7,000海里(約13,000km)に達している。フランス沿岸部の港湾都市を巡って、現在は地中海を航行中だ。PHOTO: AURELIEN MORISSARD/IP3/GETTY IMAGES

このような方法でエネルギーを蓄えるため、大量のバッテリーを搭載しなくて済むエナジー・オブザーヴァーの重量はかなり軽い。ほぼ同等の船体サイズで、12年に太陽光発電だけで初めて世界一周航海を達成した「MSトゥラノール・プラネットソーラー(MS Turanor PlanetSolar)の3分の1程度だ。

 

エナジー・オブザーヴァーは、地球だけではなく「耳」にも優しい。カナダのモントリオールで今年5月30日~6月1日(現地時間)に開催された「Movin’On 未来のモビリティ会議」でステージに立ったエルサールは、「耳障りな音はまったくありません。この船で航海するのは真の喜びです」と語った。

可能なエネルギーシステムを「船で証明する」

船の内部には、白く輝く舵が設置され、船長用の椅子が2脚置かれている。居住区域は、映画『2001年宇宙の旅』に登場しても場違いではないと思われるような、極めてミニマリスト的な白でデザインされている。備えつけの家具なども可能な限り軽くなるように設計された。船が軽くなるほど、使われるエネルギーが少なくなり、効率が高くなるからだ。

エルサールのチームは、物事を急いで進めたりはしていない。17年6月に始まった航海では、6年がかりで50カ国を巡り、101回の寄港を行う予定だ。これまでの航行距離はすでに7,000海里(約13,000km)に達した。フランス沿岸部の港湾都市を巡って、現在は地中海を航行中である。

7月6日にはイタリアのヴェネツィアに寄港した。

「この船で、将来的に可能性のあるエネルギーシステムを証明したいと考えています」とエルサールは言う。この船で現在利用しているものと同様のエネルギーの生成や貯蔵は、陸上でも可能になるとエルサールは確信している。

これによって化石燃料への依存が減り、航海中にすれ違う汚染をまき散らす貨物船も、いつの日か姿を消すかもしれない。

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