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サッカーW杯で賛否両論 「VAR」によるビデオ判定導入の舞台裏

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サッカーW杯で賛否両論 「VAR」によるビデオ判定導入の舞台裏

FIFA会長の交代が転機に

VARはもともと、「Refereeing 2.0」と呼ばれるオランダサッカー協会(KNVB)の野心的なプロジェクトの一部として始まった。目的は審判システムの改革だ。

国際サッカー評議会(IFAB)事務局長のルーカス・ブラッドは、「最近のスタジアムはどこでもWi-Fiや4Gが使えます。テクノロジーの力を使って何が起きているかを知ることができないのは審判だけですが、審判こそがそれを最も必要としているのです」と話す。「明らかな誤審を防ぐために、何らかの措置を講じなければならないと、ずっと考えていました」

Refereeing 2.0から生まれたもうひとつの成功例が、「ゴールラインテクノロジー(GLT)」だ。KNVBが実施した2年間の試験運用を経て、2012年からは国際サッカー連盟(FIFA)の公式戦でも導入された。採用されたのはイギリスのHawk-Eye Innovationsという企業が開発した技術で、テニスの試合のライン判定システムにも使われている。

ブラッドは「サッカーはテクノロジーの導入という意味ではいつも非常に保守的でした。ここに来て重いドアを開けようとしています。そして一度改革に着手すれば、もう後戻りはできません」と言う。

IFABはサッカーのルールを決める機関だ。KNVBは14年から、IFABにヴィデオ判定を採用するよう非公式に働きかけていたが、FIFA前会長のゼップ・ブラッターがこのシステムに否定的だったため、議論が前進することはなかった。しかし、ブラッターが汚職を理由に実質的に解任され、15年10月にジャンニ・インファンティーノが後任に選ばれると、スイスのFIFA本部でVARの採用を検討するための予備会議が開かれることになった。

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