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バッテリーが大容量化と「発熱問題」の解決を両立する日がやってくる

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バッテリーが大容量化と「発熱問題」の解決を両立する日がやってくる

シリコン素材を使った電池が実用化へ

リチウムイオン電池の負極材には一般的に黒鉛が使われているが、最近では非常に微細なシリコンの粒子が注目されている。カリフォルニアに本社を置くSila Nanotechnologiesは、来年中にナノ構造のシリコン素材を使った電池の製品化が実現するとの見方を示している。

Silaの最高経営責任者(CEO)のジーン・バーディチェフスキーは、シリコン原子(ケイ素)は炭素原子の20倍の量のリチウムイオンを蓄えることができると説明する。バーディチェフスキーは起業したばかりのテスラで働いていたこともあるが、「シリコンにすれば、黒鉛より少量で同じ量のエネルギーをためこむことが可能になるのです」と言う。

Silaは来年早々にも負極がシリコンの消費者向けリチウムイオンバッテリーを市場投入する計画で、寿命は従来の製品より20パーセント長くなると期待されている。

シリコン負極の研究開発を進める企業はほかにもある。アルゴンヌ国立研究所、サンディア国立研究所、およびローレンス・バークレー国立研究所のコンソーシアムもそのうちの1社だ。ただバーディチェフスキーと、Silaの共同創業者で最高技術責任者(CTO)のグレブ・ユシンは、自分たちは「膨張」問題を解決している点で他社とは異なると主張する。

シリコンには膨張しやすい性質があり、充放電を繰り返すうちにナノ粒子が破壊されて導電経路が断たれてしまう。Silaはシリコンの粒子を球状の構造体に収めることで周囲に空間をつくり、膨張への耐性をもたせた。

こう書くと簡単そうに聞こえるが、理論の実用化は非常に難しかった。バーディチェフスキーは「この構造体をつくる方法を開発するのに、7年かけて3万回の実験を行いました。誇張ではなく、本当に3万回です」と言う。

バーディチェフスキーによると、電池関連の新技法の開発では「ある点を改良したことで、ほかの点が改悪されることのない」ように注意を払う必要がある。「研究段階ではよくあることなんです。研究室での実験では、どこかを変えると別のところがダメになるようなことがよく起こりますからね」

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