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ソフトバンク、知られざる「不動産ビジネス」への傾倒

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ソフトバンク、知られざる「不動産ビジネス」への傾倒

また、大手でもテクノロジー化は遅れている。投資銀JMP Securitiesで不動産投資部門を率いるライアン・スコット・アッベは、「不動産業界の人間は基本的に、すぐにリターンを求める価値志向型と呼ばれる投資家です。彼らは普通とは異なった見方で世界をとらえているのです」と話す。「テクノロジーによるソリューションといったものは、彼らを混乱させます」

データの有効活用により市場の効率化が進み、不動産会社はこれまでのように、単純に安く買って高く売ることで利益を得るのが難しくなってきている。投資家、仲介業者、金融業者、その他のプレイヤーたちは、テクノロジーによってもたらされた新たな競争で戦略的な決断をより素早く下すため、テクノロジーそのものに頼らざるを得ないのだ。

ビジョン・ファンドの設立以前にソフトバンクから出資を受けた商用不動産データプラットフォームのReonomyのCEOであるリチャード・サーキスは、次のように語る。「不動産業はおそらく、世界経済でこの種の混乱を経験していない最後の業界でしょう」

300年の時間軸で物事を語る男

一方で、このビジネスはあらゆる種類のヴェンチャー投資家を引きつけている。調査会社CB Insightsによると、不動産関連のテック系スタートアップ(業界では不動産テクノロジーを略して「Proptech」と呼ばれている)への投資は、2013年には133案件で総額5億4,600万ドル(約593億円)だった。それが2017年には、487案件で98億ドル(約1兆653億円)にまで急増した。ビジョン・ファンドによるWeWorkへの44億ドルの出資が含まれていることを考慮しても、大きく伸びているのは確かだ。

しかし、ビジョン・ファンドほど迅速かつ積極的な投資をするファンドは少ない。孫は300年といった時間軸で物事を語ることを好む。彼はまた、起業家に対して元の計画よりも多くの資金を調達し、その突拍子もない夢よりさらに大きな野望をもつよう勧めることでも知られている。

ニューヨークに拠点を置くCompassは17年11月、Fidelity Investmentsが幹事を務めるラウンドで1億ドルを調達した。CEOのロバート・リフキンによれば、設定したゴールに到達するにはこれだけで十分だったので、追加の資金を集めるつもりはなかったのだという。

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