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YouTubeの「不適切動画」を仕分けする人工知能は、薄給のワーカーたちが支えている

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YouTubeの「不適切動画」を仕分けする人工知能は、薄給のワーカーたちが支えている

「作業のなかには、コンテンツタイプのタグ付けやアダルトコンテンツの検出、陰謀説系のコンテンツに対するフラグ付けなどがあります。ほかにもタイトルが適切であるかどうかの確認や、動画とタイトルがマッチする場合のマーク付け、VEVOアカウントからの動画検出など、さまざまです」と彼女は言う。

ラプランテによると、常にタスクやガイドラインは変更されるという。そこには直接的で不快なコンテンツの検出に関連する内容であったり、子ども向けのような特定の視聴者にフォーカスしたものの判断の仕方なども記されている。「ワーカーのなかには、収益化されるべき動画なのか削除されるべき動画なのかを判断するタスクそのものだ、と言う声もあります」と、ラプランテは語る。

機械学習を訓練するのは、人間の解釈

ラプランテは、3月14日に10セント(約1円)で作業を行ったモデレーションタスクを見せてくれた。内容は極めて簡単で、メカニカル・タークのワーカーに判断の余地を残すものだ。

それは、動画に対する人間の解釈が今後どのように機械学習のアルゴリズムを形成するか、といった曖昧なプロセスの作業である。機械学習のアルゴリズムは動画をフラグ付けするだけであって、YouTubeのコミュニティガイドラインを脅かすものであるか否かの判断は、人間の仕事になる。

ワーカーは動画を視聴し、チェック欄に記載された内容と照らし合わせてマーク付けをする。また、ヴィデオのタイトルと説明文にも注意を払わなければならない。「理解するまで動画を視聴する」ことで正確な判断を行い、迅速なプロセスのために動画は1.5倍の速さで見ることを薦められている。

質問事項には、動画に「下品な言葉」や「アダルトな内容」、または「攻撃的や物議を醸す内容」などがあるかを確認する欄もある。ワーカーは、芸術的なヌードと「性欲を満たす」ためのものの違いを区別しなければならない。

なかでもとりわけ曖昧なのは、例えば「ドラッグ使用の写実的な描写(実在またはフィクション)」と「ソフトドラッグの偶発的または冗談めいた使用」の違いを区別するような場合だ。タスクに、ハードまたはソフトドラッグのリストは含まれていないが、「ハードドラッグ」のなかにヘロインが含まれていることは示されている。結局、子どもにとってその動画が適切な内容かどうかを、メカニカル・タークのワーカーが判断することになるのだ。

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