産経ニュース

手術支援ロボットは革新をもたらしたが、「未熟な研修医」を増やしていた

WIRED WIRED

記事詳細

更新


手術支援ロボットは革新をもたらしたが、「未熟な研修医」を増やしていた

 「現段階では、独り立ちして監督なしに複雑な手術をすることに、少しためらいを感じます。少なくとも、慎重にはならざるをえません」と、マッコイは言う。

 研修医が誰ひとりとしてロボット手術を習得できていないというわけではない。ルイジアナ州にあるテュレーン大学の泌尿器外科研修医ロス・マッカスリンは、「わたしたちは最高のロボット手術研修を受けています。標準的手技や、より複雑な手技を自分ひとりで行うことに不安はありません」と話す。

 マッカスリンの自信は、シミュレーターで基礎トレーニングを積んだ体験も支えになっている。パイロットと同様、生身の患者の手術経験を補うため、こうしたことが行われているのだ(ビーンが調べたプログラムは、すべてシミュレーターでのトレーニングが必須だった)。

 ただし、こうした状況はこれまでも同じだった。テュレーン大学の泌尿器腫瘍科主任、ジョナサン・シルヴァースタインは「これは不都合な真実ですが、従来の開腹手術の場合でも、どの研修プログラムを受けているかや、どの指導者についているかによって、研修医の訓練状態には個人差が生じます」と述べる。

 開腹手術であれロボット手術であれ、優れた研修プログラムには並外れた忍耐力が必要だ。「研修があると手技に時間がかかり、オペが長引きます。ストレスも血圧も高まり、白髪も増えます。しかし、それは次世代を育てる責任を負う、わたしたち医師の義務なのです」と、シルヴァースタインは言う。

続きを読む

このニュースの写真

  • 手術支援ロボットは革新をもたらしたが、「未熟な研修医」を増やしていた