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「クリエイティヴ」な人々は、脳のネットワークも“独創的”だった:研究結果

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「クリエイティヴ」な人々は、脳のネットワークも“独創的”だった:研究結果

クリエイティヴ思考に関与する3つのサブネットワーク

興味深いことに、この実験で「より独創的だ」と評価された被験者たちは、クリエイティヴな経歴や趣味がある傾向がみられたという。つまり、ここで行われた拡散的思考能力の実験は、一般的なクリエイティヴィティを推し量るうえで有用だという証しだ。また研究チームは、被験者らの3つの脳ネットワークにおける接続の強さを測定するだけで、彼らのアイデアがどれだけ独創的なものであるかも、ある程度予測できたという。

彼らはこれについて、創造性の高い脳のネットワークに関与する、3つの重要なサブネットワークを挙げている。1つめは「デフォルト・モード・ネットワーク(Default mode network)」で、特に思考、関心、注意を伴わない、安静時の「基礎状態」とも呼べる脳の活動だ。これは空想に耽ったり、白昼夢を見るときなどに活動的になるといわれ、独創的なアイデアを考えつくためのブレインストーミングで重要な役割を果たすと研究者たちは考えている。

2つめは「実行機能ネットワーク(Executice control network)」。その名の通り、思い描くアイデアに集中したり、それをコントロールしたりする場合に活動する脳のネットワークだ。クリエイティヴなアイデアが実際に機能するかどうかを評価し、また目標に合わせて修正を加えたり、切り捨てるかどうかを判断する上で重要になるという。

3つめは「顕著性ネットワーク(Salience Network)」と呼ばれるもの。「デフォルト・モード・ネットワーク」でのアイデア生成と、「実行機能ネットワーク」でのアイデア評価を交互に行うために重要だとされている。いわゆる、ふたつのネットワークを交互に切り替えるスイッチのような役割がある。

興味深いのは、この3つの脳ネットワークは、通常は同時にオンラインにならない特徴があるところだ。研究を率いたビーティは、次のように説明している。「これらのシステム間の同期性は、クリエイティヴィティにとって重要であると思われます。より柔軟で、より創造的なアイデアを生み出せる人たちは、通常は連携していないネットワークを働かせ、オンラインにすることができるのでしょう」

「創造性」の高い脳ネットワークは努力で身につく?

では、より創造性の高くなるネットワークは、努力で身につくものなのだろうか? 「この能力は『ある』か『ない』かで定義づけられるものではありません」と、ビーティは言う。このような脳の配線は、スペクトラムだということなのだろう。誰もが子どものころに経験したことのあるヒラメキは、大人になっても確かに部分的に保持され、思いもよらぬところで発揮されているはずなのだ。

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