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Uberの自律走行車、衝撃的な「死亡事故の瞬間」の映像から見えてきたこと

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Uberの自律走行車、衝撃的な「死亡事故の瞬間」の映像から見えてきたこと

 Uberの自律走行車が夜間に道路を横断していた歩行者をはねて死亡させた事故で、その瞬間を示す記録映像を地元警察が公開した。自律走行車のセンサーやソフトウェアは、どこまで正常に動作していたのか。自動運転を“監視”してミスをカヴァーするために運転席に座っていた人間の有効性は--。映像からは、自動運転を巡るさまざまな課題が浮き彫りになってきた。

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Uberの自律走行車が2018年3月18日の夜、アリゾナ州テンピで道路を横断していた歩行者をはねて死亡させた事故の瞬間を示す記録映像を、地元警察が公開した。

映像には運転席にいて安全を確保するための人間の“ドライヴァー”と、自転車を押しながら道路を渡る歩行者が映っている。その様子を見ると、歩行者はクルマとの衝突のほんの2秒前に暗闇から出現したことがわかる。

閲覧注意:事故の瞬間を撮影した映像はこちら

Uberの自動運転システムは、暗闇を見通せるレーザー光を使ったLiDAR(ライダー)システムを備えている。それなのに、自転車を押してゆっくりと道路を一定速度で横断していた歩行者との衝突を避けることができなかった。なぜなのか、この証拠映像から理解するのは難しい。

「クルマのセンサーは、歩行者を事前にきちんと認識していたはずだと思います」と、数十年にわたって自律走行システムを研究しているカリフォルニア大学バークレー校の研究員、スティーヴン・シュラドヴァーは映像を見て語った。「もし歩行者が不規則に動いていたなら、その人がどこに向かっているのかをシステムが予測することは難しくなったとは思います」と彼は指摘しているが、映像からはそうした様子は見てとれない。

もし歩行者が別の角度からクルマに近づいてきた場合は、障害物を分類してクルマに適切な対応を指示するシステムのアルゴリズムが混乱させられたのかもしれない。「通常では考えにくい角度から歩行者がクルマに向かってきたり、あるいは前後に動いたりすることで、クルマが『この人間は進路上に向かってきているのか、きていないのか』を判断しなければなりません。そうした状況のほうが判定は難しいものです」と、シュラドヴァーは述べる。

しかし、歩行者と自転車はクルマに対して90度の角度にあり、十分に見えていた。そして明らかに、クルマの進路に向かっていた。

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