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NASAが密かにテストする、形状記憶合金の「動く翼」 無人機による実験現場に潜入

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NASAが密かにテストする、形状記憶合金の「動く翼」 無人機による実験現場に潜入

これは、横風を受けながらの着陸には役立つに違いない。また、こうして尾翼の負担の一部を肩代わりしてやれば、将来の航空機では尾翼のサイズを小さくすることができるだろう。

第一歩は始まったばかり

形状記憶合金にも欠点はある。動作が遅いのだ。エンジニアたちは、合金の加熱と冷却プロセスのスピードアップに取り組んでいるものの、現時点では気分が悪くなりそうな戦闘機のデモ飛行並みの機動は不可能で、ずっと穏やかな飛び方しかできない。

見事に成功した今回の試験飛行で収集されたデータはシミュレーターに入力され、形状変化を制御する方法の開発と最適化、形状変化が航空機の性能に及ぼす影響の分析などに利用される。また、NASAグレン研究センターでは、この機体よりはるかに大型のアクチュエータを、F-18ジェット戦闘機の主翼に取り付けて、これがフルスケールでも機能することを地上試験で実証しようとしている。

新しい航空機技術が、旅客機でも使えるほど安全であることを証明するには、何十年という単位の時間がかかる。だが、第一歩として見れば、今回の試験は有望な前途を示すものだった。

形状記憶合金の基礎研究には、ボーイングもパートナーとして参加している。いずれは、あなたが乗った飛行機の窓から、飛行中に主翼が下へと折りたたまれるのを眺める日が来るかもしれない。

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