産経ニュース

NASAが密かにテストする、形状記憶合金の「動く翼」 無人機による実験現場に潜入

WIRED WIRED

記事詳細

更新


NASAが密かにテストする、形状記憶合金の「動く翼」 無人機による実験現場に潜入

乾湖は周囲に対象物がなく遠近感がつかみにくいので、この機体を遠くから見るとボーイング737のようにも見える。だが実際には、これは737型旅客機を正確に11パーセントのサイズに縮小したもの、つまり、無人飛行試験用のスケールモデルだ。

翼長が11フィート(約3.35m)のプテラの主翼は、普段は通常の飛行機と同様にまっすぐだが、この試験飛行ではちょっと奇妙なことが起きる。左右の翼の途中にヒンジがあり、それぞれの先端から4分の1ほどの部分が、ちょうど鳥の翼のように上下にスイングできるようになっている。

翼が変形する理由

これは「スパンワイズ適応翼」(Spanwise Adaptive Wing:略称「SAW:ソー」)プロジェクトのためにつくられたものだ。形状記憶合金でつくられた軽量な新型アクチュエーターを使って、飛行中に翼を変形させる技術の実証を目指している。

エンジニアたちがこの機体の翼に、普通の人なら驚いてしまいそうな変形をさせたい理由は、より大きな揚力を得ながら空気抵抗を減らし、超音速飛行における安定性を高めることにある。この技術がうまく機能すれば、やがてはフルサイズ機体へのスケールアップも期待でき、より優れた旅客機の開発につながる可能性もある。

とはいえ、それはあくまでも理論的な話であり、この技術が現実の世界で試されるのは今回が初めてだ。試験機はスムーズに離陸し、すぐに乾湖の上空で大きな競馬場のようなループを描く飛行に移った。その間、機体は自動操縦で飛び続け、研究者たちはデータの収拾に専念した。

続きを読む

このニュースの写真

  • NASAが密かにテストする、形状記憶合金の「動く翼」 無人機による実験現場に潜入