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「幸せ」はお金で買えるが“限度額”があり、先進国ほど相場も高かった 米研究結果

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「幸せ」はお金で買えるが“限度額”があり、先進国ほど相場も高かった 米研究結果

使ったデータは、世論調査などを手掛けるギャラップが2005年から16年まで、164カ国で170万人の「個人収入と幸せ」について調査した結果を集計したものだ。回答者の給与や家族からの送金などを含めた1カ月間の総収入から個人の年収を算出し、幸福度について質問した。所得の比較条件を揃えるため、所得は各国の現地通貨に世界銀行の購買力平価比率を反映させたうえで、米ドルに換算している(日本円へは1ドル=110円で換算)。

「われわれはこの調査において、3種類の幸福と所得について検討しました。幸福にはさまざまな側面があり、異なる方法で概念化できるからです」と、論文の筆頭執筆者であるアンドリュー・ジェブは語る。彼はパデュー大学の博士課程で産業組織の心理学を研究している。

所得のもたらす3つの幸福

ジェブによると、1つめの幸福とは、楽しみ、笑顔、笑いなどポジティヴな感情をもたらしてくれる所得のことで、日本を含む東アジアでは60,000ドル(約660万円)が飽和値であることがわかった。ここでの飽和値とは、この額をピークに、ポジティヴな感情の度合いが頭打ちになる所得を指す。

2つめの幸福とは、ストレス、怒り、不安など、ネガティヴな感情がわかなくなる所得のことで、東アジアでは50,000ドル(約550万円)で頭打ちになった。一方、所得がこの額を超えても、ネガティヴな感情は減少しなかった。1つめの幸福と合わせて考えると、年収550~660万円で感情的安定が得られることを意味するという。

3つめの幸福は、個人の認知的評価(何がストレスになるのかを自分で決めること)を含む、人生における全体的な満足度を反映させた年収だ。これは東アジアでの飽和値が11万ドル(約1,210万円)となっており、感情的安定をもたらす額と比べると、はるかに高い水準となっていた。

「この種の幸福は、より高いゴールを達成したか、他人と比べてどうなのか、といった比較の影響を受けやすいものです。そういった“理想”を叶えるには、より多くの所得が必要ということなのでしょう」とジェブは語る。

また、地域における平均収入と、幸福の飽和値には強い相関がみられた。例えば、オーストラリア・ニュージーランド地域では、人生の幸福度は12万5,000ドル(約1,375万円)で飽和する。一方、ラテンアメリカ・カリブ海地域では、わずか35,000ドル(約385万円)となっており、裕福な地域ほど幸福度の飽和値が高くなる傾向にあった。

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