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ネットが育てる「レゴ文化」最前線 子どものおもちゃから大人のアートへ

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ネットが育てる「レゴ文化」最前線 子どものおもちゃから大人のアートへ

「だいたい10代半ばから20歳になるまでの時期は、“暗黒時代”を過ごすんです。ほかのことに興味を引かれて何年か、人によっては数十年も、この趣味から離れてしまいますから」と、「TheBrickBlogger」のエディター、アナ・ゴルソンは言う。

ゴルソンの家系には“レゴ愛”が受け継がれている。「母は機械エンジニアで、父は建築家。父はしょっちゅうレゴブロックで設計モデルをつくっていました。レゴブロックは、むしろ絵の具や木材や粘土に近い、クリエイティヴな素材だと思う。どんなバックグラウンドをもつ人でも、想像力次第ですごいものを生み出せますから」とゴルソンは振り返る。

サワヤもレゴを同じようにとらえている。レゴブロックは誰でもなじめる素材であり、アーティスティックなプロセスを一般消費者に広める手段だと考えているのだ。「ぼくが当初目指していたゴールのひとつが、このシンプルな子どものおもちゃを、それまで達したことのない地点まで引き上げることでした。つまり、美術館やギャラリーに置いてもらえるようにすることだったのです」と彼は説明する。

さらにサワヤは、次のように語る。「最初はレゴを美術の様式としてとらえることに疑問をもつ人ばかりでした。門前払いされたり、からかいの種にされたりもしました。でもレゴアートはいまや、アート・バーゼル(スイス・バーゼルで毎年、開催される世界最大級の現代アートフェア)からロンドンのサウス・バンク(文化の発信地として注目を集めるエリア)まで、あちこちのギャラリーで広く受け入れられるようになっています」

シンプルなプラスティックの長方形は、多くの人たち--革新的な建築物を生み出すデザイナーから、組み立て説明書を無視するファンまで--のなかで、さまざまな姿となって広がっている。だが、根底に流れる思いはみな、常に変わらない。

「次はどんなことをやろうかと考えるとき、わたしが頭に浮かべるのは、子どものころの自分をわくわくさせてくれたのは何だったかということです。すると、やはりブロックがずっとレゴの核にあるからワクワクできるのだと気づきます。ブロックがあるからこそ、想像力を解き放ち、クリエイティヴィティを発揮することができるのです」と、レゴのビスコンティンは言う。

レゴなんて、ブロックがたくさんあるだけだと思っていただろうか。発言は慎重に。AFOLの世界でそんなことを言ったら、あなたは“異端”とされてしまうだろう。

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