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仮想通貨「テザー」の疑惑が本当なら、市場が崩壊するかもしれない 信頼性を損なう“事件”が続発

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仮想通貨「テザー」の疑惑が本当なら、市場が崩壊するかもしれない 信頼性を損なう“事件”が続発

こうした問題が発生するなか、テザーのしぶとさは、暗号通貨取引のエコシステムにおける重要な役割を浮き彫りにしている。

暗号通貨の取引所は、取引所間で取り引きするためにTetherを購入することがある。ライトコインの保有高が増えすぎた取引所が、別の取引所のビットコインと交換するといった用途だ。この際にTetherを利用することで、取引所は通貨の乱高下から守られることになる。これ以外にも投資家は、Tetherを利用して取引所から別の取引所へと資金を流動的に移動させたり、証拠金取引を行ったりする。

クラーケンのCEOであるジェシー・パウエルは、取引所間の移動に米ドルの代わりにTetherを使うことで、投資家が「2回の銀行間送金、100ドルの手数料、そして4日の待ち時間を省略できる」と、自身の取引所がTetherをサポートしている理由をツイートしている。Tetherは「リスクが高いように思えるかもしれないが、投資家が一度に保有している時間はわずか数分にすぎない」という。

投資家の資金を「持ち逃げ」する可能性

Tetherは、まだ1ドルに近い金額で取り引きされている。しかし、投資家たちの信用を失って価値が下落し始めれば、「人々が逃げ出し始めるでしょう」と、ウォールストリートの元トレーダーであるカールソンは話す。

テザーがドルを求める顧客の需要を満たせなければ(そして同社の利用規約には、多くの場合はその努力もしないとある)、Tether保有者はほかの暗号通貨に飛びつこうとし、これらの通貨の価格が一時的に急騰することになる。取引所間のまとめ役というTetherの役割が危険にさらされば、暗号通貨に対する信頼はさらに損なわれる可能性がある。

コーネル大学の教授のエミン・ガン・シアーは、「結局は人々が膨大な額を失うかもしれず、長期的に考えると暗号通貨にとって非常に悪い状況になりかねません」と話す。

もう1つの懸念は、ビットフィネックスの業務停止である。同社が貯め込んでいるとの疑惑が指摘されているビットコインを、自分たちのポケットに入れてしまうかもしれない。というのも、ビットフィネックスの利用者は、取り引きしている通貨をビットフィネックスに預けてしまっているからだ。このため投資家が膨大な損失を被る可能性がある。

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