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アップルにとって「4兆円規模の納税」は悪い話ではなかった

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アップルにとって「4兆円規模の納税」は悪い話ではなかった

もしアップルが海外の現金をすべて米国に還流させると昨年決めていたとすれば、税率35パーセントの約883億ドル(約9.8兆円)から、外国政府に支払う税額を差し引いた額を支払ったことになる。しかし新しい税制では、企業が海外にもつすべての現金の15.5パーセントを一度課税するのみである。「税金の巨額さが、ここ20年来のアップルの税回避戦略の成功度を示しています」と、クラインバードは指摘する。

同じく現金を海外に隠しもっていた他の大手ハイテク企業は、どれもアップルほど巨額ではないものの、この先の何カ月かで巨額の税を払うことになる。『ウォール・ストリート・ジャーナル』の試算によると、マイクロソフトは117億ドル(約1.3兆円)、シスコシステムズは62億ドル(約6,866億円)、IBMは61億ドル(約6,755億円)、グーグルの親会社アルファベットは52億ドル(約5,758億円)となる。

「わずか380億ドル」の支払い

これに対してアップルは、「わずか」380億ドルという額で済んでいる。とはいえ、特定の海外資産に対する10.5パーセントの課税に加え、海外での税逃れに対する一般的な追徴金とを合わせると、同社の実効税率はこの先少し上がるだろうとクラインバードはみている。

16年にEUは、アイルランドがアップルに対して税の特別優遇措置をとり、03年から14年にかけてほかの企業よりも低い税率を許していたと判断。同社に対して1,450億ドル(約16兆円)に利息をつけた追徴金を支払うよう命じた。

これを受けて昨年11月、『ニューヨーク・タイムズ』はアップルがアイルランドでの取り締まりのあと、多くの現金をジャージー島に移したと報道した。そして先週『フィナンシャル・タイムズ』が、アップルはIRSの英国版機関によるたび重なる監査の結果、英国に対して1億8,800万ドル(約208億円)を支払うよう命じられたと報道した。

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