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もう土地がない。香港が「地下都市の開発」に動き出した その野心的なプロジェクトの全貌

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もう土地がない。香港が「地下都市の開発」に動き出した その野心的なプロジェクトの全貌

大規模な計画は安くはない。香港政府は岩盤洞窟の掘削コストだけでも1立方フィート(0.03立方メートル)当たり190~250米ドル(約21,538~28,340円)と推定している。建設の総コストは1立方フィートあたり320~450米ドル(約36,275~51,012円)という試算もある。非常に小さな12台用の駐車場を1つつくるにも、建設費が730万米ドル(約8億2760万円)に上る可能性があるわけだ。

よいニュースとしては、すべての支払いが先行投資になることだ。「トンネルの最大の利点は、ライフサイクルコストを長い目で見ると本当に好都合だということです」と語るのは、民間企業のエンジニアであるトム・ネフだ。トンネル建設においてキャリアを積み、現在はコンサルティング会社OckhamKonsultを経営している。「岩のなかにつくってしまえば、もうすることはありません。永遠にそこにあるのです。ところが、ほかの建造物はつくったあとも維持しなければなりません」

香港のプロジェクトには、すでに何億米ドルもの予算が割り当てられている。すべて使い切るつもりであれば、その後には頑丈なよいインフラが残ってしかるべきだ。しかし、スケジュールはまだはっきりしていない。1カ所の汚水処理施設が設計段階に入っており、18年から19年初めには建設を開始する予定だ。

ほかの洞窟プロジェクトは、まだ調査中となっている。承認されれば、詳細の設計を経て建設に至るだろう。長期のプロジェクトで香港政府と協力しているエンジニアリング会社Arupのマーク・ウォレスは、期間について「おそらく10年にわたるプロセスになるでしょう」と語る。岩盤に穿たれた深い洞窟のなかに埋葬されたいと夢見ても、あと数年は待つ必要がありそうだ。

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