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もう土地がない。香港が「地下都市の開発」に動き出した その野心的なプロジェクトの全貌

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もう土地がない。香港が「地下都市の開発」に動き出した その野心的なプロジェクトの全貌

この計画は決して、冷たく暗い空間でコウモリのような生活を強いるものではない。新たにつくり出される不動産は、下水処理場や浄水場、データセンター、貯水池、貯蔵施設などに充てられる可能性が高い。

優先順位は低いものの、公文書館、石油・ガス・ワインの貯蔵庫、駐輪場や駐車場、研究所、スポーツ施設なども対象になりそうだ。霊廟、霊安室、火葬炉、火葬場、および死にまつわるテーマとして欠かせない屠殺場も包含しうる。「地下スペースを最大限に活用できれば、制約を好機に変えられると考えています」とホウは語る。

空間を拡張するためにトンネルを使うというのは新しいアイデアではない。エンジニアが参考にしている都市はいくつもある。ノルウェーは1975年、地下にユービック・オリンピック・マウンテンホールを建設。リレハンメルでの冬季オリンピック翌年の1995年に改装し、5,500人を収容できるプールとアイスホッケー場を備えた施設に生まれ変わった。

シンガポールは2008年、地下に弾薬庫を建設した。米カンザス州ではかつて、起業家が石灰石の採石場を地下の工業団地に変えた。現在はクラウドコンピューティング用のストレージ、梱包材製造、郵便物の仕分けに使用されている。

香港にもすでに岩盤を掘って建設した洞窟施設がいくつかある。香港大学の424,000立方フィート(約12,000立方メートル)の塩水貯水池や1995年に完成した下水処理場、爆発物貯蔵所などだ。2013年に改装された廃棄物移送施設は現在に至るまで、香港で最大の岩盤洞窟プロジェクトとなっている。

先行投資は巨額だが、維持費は不要

しかし現在、進行しているプロジェクトはさらに規模が大きい。地域の公共スペースを完全に再編しようという計画だ。香港計画局の主任都市計画員、エドワード・ローは「地下に施設を移転しようとする計画が、地域全体を再建する好機となります」と語る。駐車場やデータストレージといった機能を地下に移動することで(地上の)土地を住宅やビジネスに利用でき、うまくいけば価格を下げることができる。

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