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【ネタバレあり】『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は、ファンをほぼ完璧に虜にする 『WIRED』US版レヴュー

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『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は、ファンをほぼ完璧に虜にする 『WIRED』US版レヴュー

冷めたジェダイと、その招かれざる客とが互いにやりづらく喧嘩腰になることもあるトレーニングを開始したころ、徐々に数が減りつつあるレジスタンスたちは、部隊を守ろうとするレイアの命令の下に集結する。しかし、レイアの努力はエースパイロットのポー・ダメロン(オスカー・アイザック)によって危うくなる。

レイアを演じるキャリー・フィッシャーは、『最後のジェダイ』の撮影を終えた直後に亡くなったが、彼女が『フォースの覚醒』より今作でのほうが随分とリラックスしているのを目にすると、悲しい気持ちになる。レジスタンスを率いるというレイアの新しいキャラクターに慣れてきていたのだろう。これまでのシリーズ作品と同じで、『最後のジェダイ』でもレイアには心に残る台詞がいくつか用意されているが、フィッシャーの顔が無言のままスクリーンに大写しになるとき、彼女の威厳ある暖かさが現れる瞬間こそが最高のシーンだ。

フォースがもつ「結びつける力」

そういえば、『最後のジェダイ』には登場人物がスクリーンを通じて見つめ合うシーンが多くある。そこでは互いの精神の間で言葉のない会話が繰り広げられ、シリーズのどの作品よりもフォースの形而上学的な力が前面に押し出される(しかし有難いことに、あのおぞましいミディクロリアンへの言及は一切ない)。

最高指導者スノークの王座の間のグロテスクなインテリアから、興味深いバックグラウンドをもつ生き物たちや思わず身を乗り出しそうになる空中戦のシーンまで、作品は驚きの連続だが、最も印象的なのはフォースの「結びつける力」という側面に焦点を当てたことだ。

ジョンソンはフォースをただの陳腐な宗教ではなく、コミュニケーションと相互理解の超越的なかたちとして描いている。登場人物は、ほぼ全員が自らの過去の一部を隠すか消し去ろうとしているが、監督もスター・ウォーズという作品自体を巡って(丁寧にではあるが)同じことをしようとしているという感じを受けるだろう。『最後のジェダイ』では、スター・ウォーズでこれまで続いてきた表面上は神秘的な戯言は姿を消し、「フォースを信じること」が理性的に解釈されている。

それでも、ジョンソンのこうした努力にも関わらず、大げさな内容の会話やローテク兵器対巨大な軍事力といったシリーズのお約束も盛り込まれている。そういう意味では、この作品もやはりスター・ウォーズだ。存在が無意味なうえに文字通り漫画的過ぎるマズ・カナタを含め、『最後のジェダイ』のダメな部分の多くは『フォースの覚醒』の負の遺産だ。

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