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【ネタバレあり】『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は、ファンをほぼ完璧に虜にする 『WIRED』US版レヴュー

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『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は、ファンをほぼ完璧に虜にする 『WIRED』US版レヴュー

シリーズの過去の作品では、作品と作品の間に一定の時間が流れたこともあった。だが、『最後のジェダイ』では空白は挟まず、レイア将軍率いるレジスタンスの戦士たちとファースト・オーダー(冷笑を浮かべた顔でファンを苛立たせるハックス将軍が指揮を執る。将軍を演じるのはドーナル・グリーソンだ)との小競り合いに突入する。

ファンは、スター・ウォーズ“らしい”戦いがどのようなものか熟知している。急上昇するTIEファイター、唸りをあげるレーザービーム、これでもかというほどの空中でのアクロバット。作品はもちろんこうしたものを見せてくれるが、カイロ・レンとレイアの言葉なき対決や、アクバー提督を慌てさせるような大胆不敵で緊迫した船内ミッションもある。『最後のジェダイ』は旧三部作をまたもや再起動させるのではなく、新たなスリルを生み出すことを目指しているのだ。

戦闘シーンの後に、舞台は草木の生い茂ったジェダイ・テンプルへとワープする。『フォースの覚醒』の最後で、レイが古いライトセーバーを手にルーク(マーク・ハミル)に近づいて行き、年老いた世捨て人が彼女を無言で迎えた場所だ。

ルークは甥の教育に失敗し(その結果として現在のカイロ・レンがある)、このために基本的にはフォースから離れ、理想主義で高慢でさえあったかつての自分に背を向けて生きていることが明らかになる。彼はここで惑星の住人の手を借りながらひとりで暮らし、アリクイのような何かから取れる緑のミルクを飲んで生きている(星にはほかにも、ファービーとキャラクターもののスリッパを掛け合わせたような、ポーグという鳥みたいな生き物も住んでいる)。

レジスタンスを率いるレイアの存在感

旧三部作では、ハミルのあどけない雰囲気、そしてときにはバカみたいにすら見える少年っぽさが生かされていた。だが、今作品では無精髭を伸ばした野卑な男で(レッド・ツェッペリンの名作『レッド・ツェッペリン IV』のインナースリーブから出てきたかのようだ)、大きな犠牲をもたらした長年にわたる家族の争いに疲れ果てている。

しかしここからは、年をとったルークへの皮肉が散りばめられる。彼は悲しき賢人ではなく、「もうシスなんてうんざりなんだよ」といった空気を漂わせるジジイ、そしてときにはペテン師として描かれる(ルークは最初の台詞を口にする前から観客に大きな笑いを引き起こす)。これまでのスター・ウォーズでは特におかしい作品はなかったが、『最後のジェダイ』には驚くほど明るい部分があり、そのひとつがルークとレイが世代の違いからくる言い争いをするシーンだ。

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