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中国、AIチップで「世界トップ」目指す戦略明らかに 動き始めた巨大プロジェクトとは

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中国、AIチップで「世界トップ」目指す戦略明らかに 動き始めた巨大プロジェクトとは

軍事用を自国製品でまかないたい中国

中国政府とテック企業が、NVIDIAをターゲットにするのには理由がある。NVIDIAはAI関連プロジェクトにハードウェアを供給し、利益率の高い一大マーケットをつくり上げた。株価は右肩上がりで、AIに投資する企業が増えたこの3年間で10倍になった。ロボットやドローン、自律走行車向けに半導体チップを供給し、トヨタ自動車やボルボといった企業とも提携している。

政府筋によると、中国政府は国内サプライヤーの登場を望んでいるという。米ワシントンのシンクタンク、新アメリカ安全保障センター(CNAS)の非常勤研究員エルサ・カニアは「理由のひとつには、軍事用などの半導体チップを外国製に依存することに対する懸念があります」と分析する。

中国政府がAIやハードウェア関連の構想を実現させるまでには、多くの困難を伴う。中国は、コンピューターサイエンスの分野で多くの学位取得者を輩出し、多くの機械学習に関する研究論文を発表している。その数は米国よりも多い。しかし、「最新のAIプロジェクトで求められ高度な専門知識の面では依然として劣っています」とカニアは言う。

中国は長年にわたり、米国や韓国、日本よりも競争力のある半導体産業を育成しようともがき続けてきた。インテルなどの米国製品に代わるプロセッサーを開発しようと試み、世界でもトップクラスとされる自国のスーパーコンピューターに搭載する半導体チップを生み出した。しかし、広く一般に普及しているサーヴァーやPC向けの製品は育たなかった。

中国で電子商取引(EC)最大手のアリババ・グループ・ホールディング(阿里巴巴集団)も、そのシステムの内情はインテルやNVIDIAの半導体チップに依存している。米政治リスク調査会社ユーラシア・グループで中国の技術や関連政策の動向を追っているポール・トリオロは、「中国政府は切望しているかもしれませんが、半導体チップを設計し、量産する工場の建設においては、いまなお数世代は遅れていると言わざるを得ません」と話す。

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