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糖質をとると、がんの原因に? 話題を呼んだ研究の「本当の中身」

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糖質をとると、がんの原因に? 話題を呼んだ研究の「本当の中身」

今回の発見から、糖は(ペトリ皿の中では)がんの成長を加速させることが示唆される。だがそれは、「糖を摂取するとがんになる」という主張とは、まったく別物だ。

「実験室での代謝経路の研究から、食生活の話はできません」と指摘するのは、カリフォルニア大学サンディエゴ校のムーアがんセンターで健康食プログラムの責任者を務めるクリスティーン・ズーマスだ。「こうした経路をどう食生活に応用できるかを解明する研究手法がまだないのです」

健康な体に本当に必要なもの

もし体内から糖を一掃するつもりなら、ドーナツやアイスクリームを断つだけでなく、すべての果物や野菜、それに全粒か精白かを問わず、すべての穀物も食べてはいけない。つまり、残るは肉と脂肪のみの「ケトン生成食[日本語版記事]」だ。「これは長期的食生活には向きません」と、ズーマスは言う。

またズーマスによれば、がん細胞はエネルギー源として糖を好むとはいえ、脂肪とたんぱく質だけの環境でも問題なく生存できることが、研究からわかっている。それに、がん細胞を飢えさせたとしても、同時に体内の健康な細胞も栄養源を奪われる。これは化学療法を受け、命がけで病気と闘っているときには、一番やってはいけないことだ。「何でもいいからカロリーを摂るべきです」と、ズーマスは言う。

ズーマスはがん患者やがんの高リスク者に対して、何を食べるべきかのアドヴァイスを提供している。彼らはいつでも、自分の食べるものが病気を悪化させるのではないかと不安に思っており、糖はその筆頭である。

それぞれの人に合わせたアドヴァイスをズーマスは提供しているが、一般的には多くの科学的知見に基づいたものだ。植物性の食べ物を中心とした高たんぱく低脂肪、そして炭水化物を主体とした食生活を送り、健康体重を維持すること。それが、がんのリスクを下げる最良の方法だとズーマス考えている。たまにはドーナツを食べてもよさそうだ。

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