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地上気温450度、潜水艦を押し潰すほどの高い気圧…過酷な金星の環境に耐える探査車を「超ローテク」でつくる NASAが試作機の開発に着手

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地上気温450度、潜水艦を押し潰すほどの高い気圧…過酷な金星の環境に耐える探査車を「超ローテク」でつくる NASAが試作機の開発に着手

角張った戦車風のAREEは、トレッドを回転させて走行するので、起伏の多い金星の地形が問題にならない。そのトレッドの動力は風力タービンだ。金星の突風をこのタービンでとらえ、その力を内部のバネに蓄えてから、ローヴァーのさまざまなシステムに分配する。「大ざっぱにいえば、ゼンマイ仕掛けの玩具や時計のようなものです」とヒルゲマンは語る。

人々の意識を変える「宇宙設計」

NASAが宇宙に送り出すローヴァーには、通常は最先端のセンサーや電子ツールが詰めこまれる。「NASAでは、できることは全面的に最大限にやります」とダーレスは述べる。

「ローヴァーを宇宙に送り出す以上、科学に貢献するような仕事を可能な限り多くこなせるようにしたいですから」。しかしこの考え方は、金星のような惑星ではうまくいかない。電子機器が短時間でフライのようになってしまうからだ。この厳しい環境に対処するため、サウダーとヒルゲマンは、AREEの機能を可能な限り単純にした。

火星ローヴァー「キュリオシティ」のような画像を利用したナヴィゲーションシステムはないが、AREEのトレッドは思わぬ凹凸に耐えられる。また、AREEはデータ通信に双方向の無線システムを使わず、シンプルな光学反射を使って、モールス信号のようにレーダーライトを光らせて周回軌道の衛星にデータを送る。

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