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核に代わる「人工知能の軍事利用」、米中露3国の開発レースの現状

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核に代わる「人工知能の軍事利用」、米中露3国の開発レースの現状

今年7月、中国の国務院は、2030年までに同国を「AIのフロントランナー、グローバル・イノヴェーション・センター」にすることを目指す詳細な戦略を発表した。そこには、「AIを介して国防力を高め、国の安全を確保・保障する」ことをめざす研究・開発に投資する公約などが盛り込まれている。

一方、最先端の開発が活発に行われるAI研究の本拠地と広く認識されている米国には、中国のような国家的ロードマップはない。だが、国防総省は数年前から「第3の相殺戦略(3rd Offset Strategy)」の策定にとりかかっている。

米国のこの戦略の目的は、スマートソフトウェアで動く兵器を介して、潜在敵国に対する優位性、すなわち、同国がかつて核爆弾や誘導爆弾で誇ったような優位性を再び米国にもたらすことだ。そして国防総省は4月、「Algorithmic Warfare Cross-Functional Team(AWCFT:アルゴリズム戦争における機能横断型チーム)」を結成。マシンヴィジョンをはじめとするAI技術をさらに活用しようとしている。

米シンシナティ大学と米空軍が、産業界と共同で開発した戦闘機操縦用のAI「ALPHA」。2016年6月、シミュレーション空間でALPHAが米空軍大佐ジーン・リーと空中戦を行い、「圧勝」したというニュースは各国メディアに報じられた。PHOTOGRAPH LISA VENTRE@UNIVERSITY OF CINCINNATI

ロシアは、オートメーションやAIの洗練・活用の面では中国と米国に遅れをとっているが、その一方で、2008年に開始された軍事近代化プログラムを介して投資を拡大しつつある。同国政府の軍事産業委員会は、2025年までに軍事装備の30パーセントをロボット化するという達成目標を設定している。

非営利の研究開発センター「海軍分析センター(Center for Naval Analyses:CNA)」でロシア軍について研究するリサーチアナリストのサミュエル・ベンデットは「おくれをとっているロシアは現在、スピードをあげてそのおくれを取り戻そうとしています」と話す。

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