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さらば、土星探査機「カッシーニ」 研究者が語る、その「最期」と活躍の軌跡

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さらば、土星探査機「カッシーニ」 研究者が語る、その「最期」と活躍の軌跡

--それもひとつの要素だったということですね。

探査機の軌道を燃料を使わずに安定させるには、その軌道半径を大きくし、土星の衛星の重力の影響から切り離さなくてはなりません。タイタンやエンケラドゥスの重力の影響を受ける軌道だと、おそらく遠くない将来、これらの衛星に衝突してしまうでしょう。

そうすると何が問題なのか? 実はカッシーニは殺菌されていないんです。タイタンやエンケラドゥスに衝突してしまうと、原子力電池の熱源が衛星表面の氷を溶かしてしまい、地球の生命が生き残れる環境をつくり出してしまう恐れがあります。

--なるほど。地球由来の微生物汚染を防ぐために、土星に衝突させることにしたということですね。

そうです。タイタンやエンケラドゥスは生命を育む可能性がありますから。ですので、カッシーニの最終ミッションのシナリオは2つありました。土星から大きく離した軌道に乗せて気象衛星のようなかたちで土星のみを観測するか、もしくは思い切り近づいて最終的に土星に衝突させるかのどちらかです。

--衝突させることで、大気圏突入時に殺菌できるということですね。

それに加え、ガス惑星である土星には地表が存在しません。土星には、地球の微生物は生き残れる条件が揃っていないという点も重要です。

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