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コンパニオンロボットには「人間と絆が深まりすぎる」という問題がある

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コンパニオンロボットには「人間と絆が深まりすぎる」という問題がある

こうしたことはすべて、わたしたちの社会がいますぐ検討を始めなければならない大きな問題だ。もちろん、所有者と複雑で深い絆を築く可能性のあるロボットは、Kuriを含めてまだ存在しない。テクノロジーがそこまで進んでいないからだ。

しかし、Kuriをはじめとするコンパニオンロボットの登場は、近い将来、人間がロボットにどのような気持ちを感じるようになるかについて、よく注意を払う必要があることを意味している。わたしなどは、さっきロボットに“愛”を宣言したのだから。

ロボットに対する期待値を調整する

手はもたないが、Kuriはたくさんのことができる。家のレイアウトを教えておけば、キッチンや居間にいる子どもたちの様子を見に行くことができる。障害をよけて進むのはお手のものだ。指示すれば音楽も流してくれる。マシンヴィジョンを使って、ペットを含む家族のメンバーを認識し、自動で動画を撮ることもできる(「Kuriヴィジョン」と呼ばれる機能だ)。あなたが仕事に出ている間に、愛犬がまたソファに乗っているかもと思ったら、Kuriを遠隔操作して確認し、犬を叱ることだってできる。

しかし、実に興味深いのは、特に人間とのやり取りにおける「微妙さ」である。「たまに瞬きして周りを見回したり、向きを変えるときはまずそちらを見たりする細かい仕草によって、Kuriのなかで何が起きているのかを理解できるのです」と、Kuriの開発元であるMayfield Roboticsのマイク・ビーブCEOは語る。

Kuriは、少なくとも人間の言葉として認められる言語での会話はできない。しかし、賢く合図してコミュニケーションを取ることはできる。「ピポ」という元気な音は「イエス」、下がり調子の「ピポ」は「ノー」だ。スターウォーズに登場する「R2-D2」の簡易版といったところだろう。

これは、Kuriの設計者たちが慎重に考えた結果だ。コンパニオンロボットと人間がうまくやっていくためには、ロボットがどれだけ理解でき、どこまでやることができるかを、人間が直観的にわかるようにしなければならない。

「もしスラスラと自然な言葉で返事されたとすれば、ユーザーはKuriに人間の子どもレヴェルの知性があると期待してしまいます」と、ビーブCEOは説明する。「それが可能なら本当に素晴らしいですが、いまのロボット工学は、まだそこまで発達していません。期待値を適切に設定しておくことで、人はロボットをもっと理解できるようになるのです」

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