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宇宙からの「謎の電波信号」は、地球外生命体が由来か否か--発見から40年を経て手がかりが見つかる

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宇宙からの「謎の電波信号」は、地球外生命体が由来か否か--発見から40年を経て手がかりが見つかる

結論は「もうひとつの彗星」を待ってから

パリス教授はこの説を検証するため、2016年11月から2017年2月までの間、地球を再訪問した2つの彗星のうちのひとつ、「266P/Christensen」へと電波望遠鏡を向けた。その回数、実に200回。そして彼は、見事に水素線1,420MHzを検出することに成功した。

さらに研究チームは、ほかの彗星でも1,420MHzのシグナルを検出できるか調査するため、「P/2013 EW90」「P/2016 J1-A」「237P/LINEAR」の3つの彗星を観測。その結果、すべての彗星で同シグナルを検出することができた。これら一連の実験内容は『Washington Academy of Science』にて発表されている。

しかし、40年前の「Wow!シグナル」が「266P/Christensen」か「335P/Gibbs」によるものかは、いまだ決定的ではなく、さらなる研究が必要だ。1977年当時、ビッグイヤー電波望遠鏡が向いていた方角から、彗星由来の1,420MHzが検出されるには、これら2つの彗星は遠すぎるという意見もある。現在わかっているのは、彗星から1,420MHzの信号が検出できる、ということのみだ。

いずれにしても、今回の観測結果は、当時観測された「Wow!シグナル」が地球外知的生命体に由来するものではない可能性が高いことを示している。もし真犯人が「266P/Christensen」や「335P/Gibbs」ではなかったとしても、水素をまとう太陽系内の天体だったことも考えられる。

パリス教授の彗星説とこの実験結果は、長らく「Wow!シグナル」に“未知との遭遇”への夢を見ていた人々には期待外れな結果である。今回の発表に対しても、すでに懐疑的な声が生まれており、2018年1月に観測可能となるもうひとつの彗星「335P/Gibbs」の観測結果が待ち望まれている。夜空を飾るほうき星のように、この議論も長く尾を引きそうだ。

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