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気ままに見える牧場の牛たちは、実は「葛藤と確執」に満ちていた--数理モデルを用いた解析で判明

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気ままに見える牧場の牛たちは、実は「葛藤と確執」に満ちていた--数理モデルを用いた解析で判明

 牧草地で自由気ままに生活しているように見える牛。しかし、数理モデルを使って群れの動きを詳しく分析してみると、そこには個と集団の相反する欲求がせめぎ合うなかで生じる、ダイナミックな創発的特性が見てとれるという。

PHOTO: GETTY IMAGES

牧草地のあちこちで草を食む、牛の群れを思い浮かべてみよう。あなたのことをじっと見つめる牛もいれば、生い茂る草に顔をうずめる牛、座り込んで休む牛もいる。のどかな光景だ。文字通りのシンプルライフ。そう思ったのではないだろうか?

残念ながら、あなたが想像した牛の群れの暮らしは、現実とは違うようだ。新たな数理モデルによれば、牛の群れは見た目に反してきわめてダイナミックであり、そこでは利害対立を背景に、静かなる闘いが繰り広げられている。生物学者の協力のもと、数学者たちは牛の群れの驚くべきダイナミクスを計算し、その成果が『Chaos』誌に2017年6月20日付けで掲載された

ニーズが異なる個々と群れのせめぎ合い

牛の生活には、生態学的・生物学的性質に由来する確執がつきものだ。牛がとりうる状態を、次の3つと仮定してみよう。草を食べながらうろうろしている。何かをじっと見つめながら突っ立っている。ねそべって休んでいる。各個体はこうした行動を、どれも好きなだけやることができるが、それは単独でいるときの話であって、牛はそんな風に生きる動物ではない。牛は集まって群れをつくり、捕食者に対抗する。

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