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最新論文から明らかになった、木星探査の「限界」と「期待」

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最新論文から明らかになった、木星探査の「限界」と「期待」

木星を研究する科学者たちにとって幸いなのは、ジュノーは木星全体をマップ化するように設計されており、30回以上も近接通過観測を行うため、この任務にうってつけのツールであるということだ(ジュノーは、木星の強い放射線帯から電子機器を守るため、大きな弧を描いて繰り返し周回し、木星に近づく時間を最小限に抑えている。木星に接近して通り過ぎながら、画像撮影を行う「フライバイ(近接通過観測)」を全部で36回実施する予定だったが、エンジンバルブが原因で難航。頻度を落として実施していると報道されている)。

探査機が木星の軌道を周回し、最終的に全体をマッピングする様子を表したNASAの動画。

まずは、オーロラが発生する上層大気から見ていこう。木星のオーロラを前にすれば、地球のオーロラ(北極光)も霞んでしまうことは以前からわかっていた。木星のオーロラは何百倍というエネルギーをもち、地球全体よりも広い面積を覆っているのだ。ジュノーは観測機器をいくつか使って、オーロラのエネルギー粒子とそれらのダイナミクスを統制する物理特性を調べている。最初の近接通過で集められたデータによれば、木星のオーロラは、地球のオーロラとはかなり異なった様相を示している。

ゴダード宇宙飛行センター(GSFC)の天体物理学者で、今回発表された論文2本のうち一方の筆頭著者であるジャック・コナーニーは「別の惑星で目にしたものを、地球を基準にして解釈したくなってしまうものです」と語る。「われわれが作成した木星オーロラのモデルでは、つい先日まで、電子の進行方向が間違っていました」。地球では、磁場にある電子が太陽風によって励起され、極域へと送られる。そして、そこでほかの原子や分子とぶつかって光を放つ。これに対して木星では、電子は極域を離れるときに励起していることがジュノーの観測からわかった。

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