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餅の原料は米とはかぎらない!? お雑煮にみるハイパーローカリティー

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餅の原料は米とはかぎらない!? お雑煮にみるハイパーローカリティー

 地域により違いがあるとされる「お雑煮」という風習。しかし現代における人・情報の流動化により、年に一度のお正月にも地域性を超えた様相が表われつつある。「餅なし正月」や「きな粉雑煮」といった日本列島の食文化の多様性を紐解くことで正月習俗の根源を探る、気鋭の民俗学者・畑中章宏からの新春特別寄稿。

自由度を増す、「お雑煮」という習俗

インターネットの普及により、通販サイトを活用して、まさに寝ながらにして正月グッズをそろえ、正月気分を満喫することが可能になった。

おせち料理やお雑煮といった正月食から、正月飾りのたぐいに至るまで、日本の伝統的新年を祝うものは何でも揃う。少し前に話題になったように、宅配でお坊さんが届く時代だから、新年の神「年神様(としがみさま)」もネットで予約できる時代が来訪するかもしれない。ただし注文が殺到して、三が日を過ぎてやってくると悲惨だけれど…。

数年前に、「スカスカおせち」が話題になったことがあった。ネット通販で歳末に届いたおせちが、告知されていた画像とかけ離れた粗末な中身で、量も少なかったというものである。正月におせち料理を食べる風習が、古典的な民俗学の対象領域だとすれば、スカスカおせちは、正月習俗のなかで近年最も反響を巻き起こしたものといえるだろう。しかしこうした興味深い事例に対しても、掘りさげた考察は行われなかったし、すぐ忘れ去られてしまったように思う。この事件が、3月に大地震が起こった年の正月の出来事だったということさえも…。

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