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【関西の力】王国誕生(3)阪神・阪急沿線は名作の舞台 谷崎潤一郎、村上春樹、手塚治虫ら育んだ土壌、文化に

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【関西の力】
王国誕生(3)阪神・阪急沿線は名作の舞台 谷崎潤一郎、村上春樹、手塚治虫ら育んだ土壌、文化に

夙川駅の上を走る阪急電車=兵庫県西宮市の夙川 夙川駅の上を走る阪急電車=兵庫県西宮市の夙川

 沿線文化に詳しい関西大学社会学部の永井良和教授(大衆文化論)は「沿線が育てた文化的な環境が、天才を育てた。谷崎も阪神間に来なければ『細雪』はできなかった。そこにいた無数の市民が彼らに刺激を与えた」と話す。

交流を促進

 大阪-神戸間の鉄道は明治7年に旧国鉄の前身の官設鉄道が開業、阪神、阪急が続いた。当時、工業化が進んでいた大阪は「煙都」と揶揄(やゆ)されるほど環境が悪化し、大阪の富裕層の人々が相次いで移住した。河内さんは「当時の大阪は、土地の広さやしきたりの面でも窮屈だった。解放されたいという気持ちもあったのではないか」と説明する。

 沿線には、芸術家や外国人も移り住み、カトリック夙川教会や旧甲子園ホテルなどに代表される洋風の建物も増えた。芸術を支えるパトロンになる富裕層も多く存在。阪神間モダニズムは、そこで花開いた文化の総称として、河内さんが名付けた。

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 河内さんは「大阪のブルジョア文化と神戸から入った西洋文化が阪神間で融合した。それは鉄道によって促進された」と話す。

 こうした気風は沿線文化として今も根付く。平成27(2015)年3月には、阪神沿線にある美術館や博物館など7館の合同企画展「阪神沿線の文化110年」が開かれ、大正12(1923)年の関東大震災後に神戸や芦屋に居を移した谷崎潤一郎や戦後、芦屋で設立され、従来の芸術概念を超えた作品やパフォーマンスなどで国内外で評価される前衛美術集団「具体美術協会」など、沿線の歴史とともに、ゆかりの作品が紹介された。

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