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【プロ野球】「最後まで喜んで」…引退の広島・新井、ファンに愛された強打者

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【プロ野球】
「最後まで喜んで」…引退の広島・新井、ファンに愛された強打者

今シーズンでの引退を表明した広島・新井貴浩=マツダスタジアム(撮影・門井聡) 今シーズンでの引退を表明した広島・新井貴浩=マツダスタジアム(撮影・門井聡)

 広島の新井貴浩内野手(41)が5日、現役引退を表明した。ファンに愛された打者だった。引き際の決断は選手によってそれぞれだが、「(今の成績では)ファンをあまり喜ばせてあげることができていない」と語ったのも新井らしい。「毎回、大声援をいただいているので、最後まで少しでも喜んでもらいたい」と誓った。

 広島に在籍していた2007年オフにフリーエージェント(FA)権の行使を表明した際には「つらいです…」と大粒の涙を流した姿が大きな反響を呼んだ。移籍先の阪神のユニホーム姿で広島に凱旋した試合では、ファンからブーイングも飛んだ。阪神時代は腰痛にも悩まされた影響で十分な成績を残せず、甲子園のファンから罵声を浴びる試合もあった。

 そんなとき、心の支えとなったのが兄貴分と慕う金本(現阪神監督)の存在であり、また金本のすすめもあって始めたオフの護摩行の修行だった。燃えさかる炎に向かい、1時間以上にわたって読経し、終えたときには顔が真っ赤に腫れ上がる。「これだけ苦しいことをやれば、少々のことには負けない気持ちになる」。自身の技術面には「満足していない」と振り返るが、今年1月まで護摩行を14年続けた、心の強さは誇りだった。

 今では広島の後輩である会沢や堂林も護摩行に参加し、その精神はチーム内にきっちりと引き継がれている。15年に広島に復帰後は打者としても復活を果たし、16年に25年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献したのも、地道な努力の賜物。05年に43本塁打でタイトルを獲得した経験もあるが、背番号「25」はなによりもファンの記憶に残る選手だった。(丸山和郎)

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