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【通崎好みつれづれ】ボクシング少女の夢

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【通崎好みつれづれ】
ボクシング少女の夢

ボクシングで五輪を目指す山口愛さんと、父の高志さん=京都市下京区(寺口純平撮影) ボクシングで五輪を目指す山口愛さんと、父の高志さん=京都市下京区(寺口純平撮影)

 「オリンピックはいいぞ」。焼き肉店で熱弁をふるう男性の言葉が、山口愛さん(11)の心を捉えた。その男性とは重量挙げ三宅宏実選手の父、コーチでもある三宅義行さん。自身、娘、実兄ともに五輪のメダリスト。経験に基づく心からの言葉が、当時まだ幼稚園児だった愛さんの心に響いたのだろう。

 間もなくして、偶然入手したチケットでボクシング井岡一翔(かずと)選手の試合を観戦。愛さんは前座で行われた女子ボクシングの試合に「かっこいい」と魅了される。「やりたい」と言い出した娘の言葉を受け、父、高志さん(51)がボクシングジムの門をたたくも、入門は小学生からと見学のみを許された。そこから見よう見まねで親子二人三脚の練習が始まる。始めたときから目標は五輪出場だ。

 高志さんも未知の世界だったが、自ら勉強しつつ手探りながら娘のコーチを買って出た。「競技とはいえ、他人を打ち負かすのは恐怖心が伴うこと。最初の『対戦相手』が父親だったことで、その恐怖心を比較的容易に克服することができたのではないか」と分析する。日々の厳しいトレーニングにも自然体で取り組み、この夏小学6年で臨んだ第5回全日本アンダージュニアボクシング王座決定戦では、小学校女子38キロ級で優勝した。昨年の34キロ級に続く2階級制覇となる。

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