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【浪速風】宿題の思い出…今年の夏休みはもっと長くてもよかった(8月28日)

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【浪速風】
宿題の思い出…今年の夏休みはもっと長くてもよかった(8月28日)

教室で夏休みの課題を見せる子供たち=27日午前、大阪市福島区の海老江東小学校(沢野貴信撮影) 教室で夏休みの課題を見せる子供たち=27日午前、大阪市福島区の海老江東小学校(沢野貴信撮影)

 向田邦子さんのエッセー「父の風船」は「いい年をして、いまだに宿題の夢を見る」と書き出す。球形がたくさんの楕円形から成り立っている例として、紙風船を作る宿題だった。だが、楕円形の端と端を貼り合わせても、すぐにはがれてしまう。半泣きの娘に、父は「もう寝ろ」と怒鳴った。

 ▼朝起きて、食卓の上に紙風船があるのを発見した。父があれこれ思案の末、小さなやかんを芯にして作ってくれたのだ。意気揚々と登校したが、風船を持ってきたのは向田さん一人。そんな宿題は出ていなかった。帰宅して、父に嘘をついた。「とてもよくできましたって、ほめられた」。

 ▼大阪市内などの小中学校は、昨日が2学期の始業式だった。宿題は自分でできただろうか。今日は七十二候の「天地始粛(てんちはじめてしじむ)」。ようやく暑さが鎮まり、秋めいてくるというのだが、一向に猛暑が去る気配はない。今年の夏休みはもう少し長くてもよかった。

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