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【インターン新聞から】夕焼けエッセー・荒波に揉まれてきた

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【インターン新聞から】
夕焼けエッセー・荒波に揉まれてきた

 6月初め、私は8日間の洋上研修に参加した。400名の一般乗船者が25名ずつに分かれ、スタッフを加えた31名1チームで集団生活を行う。船の中は極限状態だ。閉鎖空間、揺れ続ける船内、分刻みのスケジュール。1人になれる時間はほぼ無い。その上チームの中で大学生は私だけ。考え方の違う社会人に囲まれ、文字通り荒波に揉まれるような思いで8日間を過ごした。

 これだけの人数が集まると摩擦が起きる。7日目の成果発表で私のチームは演劇をすることになり、私はその総監督に立候補した。しかしそれぞれの意見が違ったため、衝突が起こってしまった。私はというと、劇の完成度にこだわりすぎていた。

 あれ、私のやり方間違ってるかも。そう気づいたのが本番前日の夜。謝るべきか葛藤した。と言っても考える時間はほぼ無い。私は本音を言うことが苦手だ。言ったら泣いてしまうから。迫る消灯時間。最後は勢いだった。「これまでのこと、ぶちこわしていいですか?」 私の爆弾発言によりチームは大荒れ。本番当日の朝の本音暴露大会を経て何とか収束、そして本番。有り体に言えばボロボロだったが、なぜかみんな笑顔だった。

 そっか、本音言ったら距離が近づくのか。心を開けばその相手はかけがえのない存在になる。大きな壁を越え、大きな発見を手に入れて帰港した。(近畿大学・清水美咲)

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