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【浪速風】還暦のチキンラーメン。「世界食」は木造小屋で誕生した(8月23日)

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【浪速風】
還暦のチキンラーメン。「世界食」は木造小屋で誕生した(8月23日)

 大阪府池田市の「カップヌードルミュージアム」に木造の質素な小屋がある。日清食品の創業者、安藤百福(ももふく)さんが自宅の庭に建てたものを復元した。「研究所」と呼ばれるが、わずか10平方メートルほどで、麺を打つ台と流し、それに中華鍋があるだけ。ここでチキンラーメンが誕生した。

 ▼昭和33(1958)年8月25日に発売されて60年になる。戦後の闇市で、屋台のラーメンの行列を見たのがきっかけだ。鶏ガラスープで味付けしたのは、チキンなら宗教にかかわらず食べてもらえる。スープを麺に染み込ませるのに苦労したが、奥さんが揚げるてんぷらから「瞬間油熱乾燥法」を思いついた。

 ▼「衝撃的な商品は必ず売れる。それ自身がルートを開いていくから」の言葉通り、今や即席麺は世界で年間約1000億食。台風など災害時の非常食としても欠かせない。館の前に、11年前に亡くなった安藤さんの銅像が立つ。カップヌードルの台座にチキンラーメンを持って。

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