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【浪速風】車並みの値段でも完売した日本製クオーツ腕時計 「未来技術遺産」登録称えたい(8月22日)

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【浪速風】
車並みの値段でも完売した日本製クオーツ腕時計 「未来技術遺産」登録称えたい(8月22日)

 ソ連時代の工場で。いつも10分遅刻するイワノフが「怠慢」の容疑で逮捕された。10分前に来るアレクセイは「西側のスパイ」で。サーシャは始業時刻にぴったりだったが、逮捕されてしまった。「日本製の時計を持っているに違いない」(早坂隆著「世界の日本人ジョーク集」から)

 ▼日本の時計の正確さを世界に知らしめたのが、諏訪精工舎(現・セイコーエプソン)のクオーツ式腕時計「クオーツアストロン35SQ」である。水晶は圧電体の一種で、交流電圧をかけると一定の周期で規則的に振動する。これを時計に応用し、それまでの振り子式に比べて、誤差を飛躍的に少なくした。

 ▼開発を競ったスイスのメーカーより4カ月早い「世界初」で、昭和44年のクリスマスに発売された。値段は大衆車が買える45万円だったが、販売された20個はその日のうちに売り切れた。特許を公開したことでクオーツは時計市場を席巻した。「未来技術遺産」登録を称えたい。

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