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【浪速風】古代ギリシャには政治家を追放できる制度があった 民主的に思えるが…(8月14日)

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【浪速風】
古代ギリシャには政治家を追放できる制度があった 民主的に思えるが…(8月14日)

自民党総裁選への出馬を表明する石破茂氏=10日、国会内(春名中撮影) 自民党総裁選への出馬を表明する石破茂氏=10日、国会内(春名中撮影)

 古代ギリシャの都市国家アテネには陶片追放という制度があった。独裁者の出現を防ぐため、市民が追放したいと思う者の名前を陶片に書いて投票し、一定数に達すると国を追われた。民主的に思えるが、知名度が高いほど追放される公算が大きい。「プルターク英雄伝」にこんな話がある。

 ▼信望厚い政治家アリスティデスが町を歩いていると、字が書けないという男が陶片に「アリスティデス」と記入してほしいと頼む。理由を尋ねると、「みんながほめるのが気に入らないからさ」。彼は黙って自分の名を書いてやった。指導者としての実績よりも、有権者の微妙な感情が投票行動に影響する。

 ▼自民党総裁選に出馬を表明した石破茂元幹事長は「正直で公正、謙虚で丁寧な政治を」と訴えた。モリ・カケ問題で安倍晋三首相を批判した野党の主張と同じだ。実質的に政権を争うのだから、国家像や国民生活に関わる政策を語ってほしいが、陶片追放が狙いだろうか。

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