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【浪速風】これまでのとは風向きも風音も違った台風 去っても、油断できない夏はまだまだ(7月30日)

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【浪速風】
これまでのとは風向きも風音も違った台風 去っても、油断できない夏はまだまだ(7月30日)

台風の影響で足場が崩れた工事現場=29日、大阪府枚方市(渡辺恭晃撮影) 台風の影響で足場が崩れた工事現場=29日、大阪府枚方市(渡辺恭晃撮影)

 公園の花壇のヒマワリが無残になぎ倒されていた。裂けるように枝が折れた木々もある。台風12号は夜半に近畿地方を通過して、すさまじい暴風に眠りを妨げられた。東から西へ、異例の逆走だったせいか、これまでの台風と風向きも風音も違っていた。

 ▼向田邦子さんの「傷だらけの茄子(なす)」は、子供のころの台風の思い出である。母と祖母は早めのごはん支度で、おむすびを作る。帰宅した父があれこれ備えを指図して、「おかずは火を使うものはよせ。缶詰にしなさい」。滅多に食べさせてもらえない缶詰がうれしく、すぐに逃げられるようパジャマに着替えずに寝る。

 ▼「兄弟げんかも、夫婦げんかも、母と祖母のちょっとした気まずさも、台風の夜だけは、休戦になった」。近畿は台風一過だが、12号はまだ九州あたりでぐずぐずしている。西日本豪雨の被災地にはダブルパンチになった。猛暑もぶり返した。異変続きの夏を、なんとか乗り切らなければならない。

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