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【西論】西日本豪雨災害 超広域被害、震災支援の知見生かせ

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【西論】
西日本豪雨災害 超広域被害、震災支援の知見生かせ

土のうが積まれた末政川の決壊部分=27日午前、岡山県倉敷市真備町(本社ヘリから、鳥越瑞絵撮影) 土のうが積まれた末政川の決壊部分=27日午前、岡山県倉敷市真備町(本社ヘリから、鳥越瑞絵撮影)

 今月5日から西日本を襲った豪雨は、犠牲者が相次ぐ事態となってから今日27日で3週間。今なお約4千人が避難生活を続け、安否不明者の捜索の続く巨大な災害となった。被災地に山積みにされた膨大な災害ごみの処理や、台風に備えた応急復旧はもちろん、早期の復旧・復興と被災者の生活再建が重要だ。今回の豪雨は計21府県で人的被害を出す超広域災害となった。通常は限られた地域に被害が集中する豪雨災害だが、今回の広域化は、7~10月の梅雨から台風の季節における災害が新たな局面に入ったのではとの指摘もある。今回の災害を踏まえ、次に備え、南海トラフ巨大地震に準じた広域防災対策も課題となっている。

 被災地は今も切実な状況に置かれている。26日午前11時の時点で、大きな被害が出た広島、岡山、愛媛など10府県で避難生活が続き、11府県の約2万3800人に対し避難指示が出ている。断水も、広島県呉市で約3600戸、同県三原市で約2600戸、愛媛県宇和島市で約4900戸など計約1万3千戸(23日現在)で続いている。住宅被害は床下浸水も含め全国で約4万2千棟に上っている。

 がけ崩れなどの土砂災害は全国で約900件も発生し、各地で堤防が決壊するなどして、24日の警察庁などの集計で死者は224人、安否不明者13人に上る。犠牲になった7割が60歳以上とされ、高齢者に被害が集中している。

 中国・四国地方では鉄道網や道路網などの交通インフラは寸断され、復旧には1年以上かかる鉄道路線もある。市民生活や物流への影響も、いまだ計算できる状況にさえない。被害の範囲でみれば東日本大震災に匹敵する災害ともいえる。

 ◆プッシュ型支援

 水害や地震など自然災害が多い日本列島において、過去に私たちは、豪雨だけでなく地震や台風など数々の自然災害に見舞われ、多くの犠牲を払って教訓を学んできた。今回の災害で講じられている救援・復旧活動は、主に震災の経験を応用した対策が講じられているといってもいい。

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