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【関西の議論】市街地至近のダム、新たな観光名所となるか 京都・宇治「天ケ瀬ダム」

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【関西の議論】
市街地至近のダム、新たな観光名所となるか 京都・宇治「天ケ瀬ダム」

 天ケ瀬ダムは発電のほか、治水や上水道用水の役割を担う。京阪宇治駅から約3キロ、平等院からは約2・3キロと歩いて行ける近さ。まさに「全国でも例を見ない」(国土交通省治水課)都市近郊の立地だ。

 このダムの定期的な観光ツアーを計画するのは、京都府南部の12市町村が構成員となり、地域振興を目的に設立した一般社団法人「京都山城地域振興社」(通称=お茶の京都DMO)。宇治茶の産地が集中していることから、茶に関連したイベント開催などでの集客に力を入れるが、新たな観光資源を探している。

天ヶ瀬ダムの放水の様子。地元自治体などが見学ツアー化を目指している=京都府宇治市(お茶の京都DMO提供) 天ヶ瀬ダムの放水の様子。地元自治体などが見学ツアー化を目指している=京都府宇治市(お茶の京都DMO提供)

 宇治市内には世界遺産の平等院のほか、「宇治川の鵜飼(うかい)」や宇治茶の関連施設などがあり、平成29年の入り込み客数は約550万人を数えた。京都市内から車や電車で30分程度で来られる立地であるのも強みだ。

 同法人の脇博一社長は「宇治市内の複数の観光名所を組み合わせたツアーが企画できる」と強調。全国で展開される一日がかりのダム観光と差別化を図りたい考えだ。

試行的ツアーが好評

 同法人は5月中~下旬の4日間、定員一日40人のバスツアーを実施。平等院から天ケ瀬ダムまで無料シャトルバスを各日1本走らせ、ダムの施設や放流を見学する内容で、「駅から歩いて行けるダム」とアピールした。試行的なツアーのため、参加費を一人500円と激安に。評判は上々で、募集開始から2日後に定員に達した。

天ケ瀬ダムを見学するバスツアーの参加者ら=今年5月、京都府宇治市(お茶の京都DMO提供) 天ケ瀬ダムを見学するバスツアーの参加者ら=今年5月、京都府宇治市(お茶の京都DMO提供)

 ツアーでは、ダム事務所内での説明の後、参加者らが「キャットウオーク」と呼ばれる階段を歩いて降りた。階段は点検用のため通路が狭く、むき出しの壁を真下に降りていく感じで、高いところが苦手な人は足がすくむほど。階段下の広場に立つと、放水口からはき出された大量の水が間近で見られた。最大の見せ場の放流では水しぶきが飛んできて迫力満点。「ゴー」という音で雨具を着た参加者の歓声もかき消された。

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