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【浪速風】最悪の事態、想定できなかったか(5月31日)

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【浪速風】
最悪の事態、想定できなかったか(5月31日)

記者会見の終了時に頭を下げる日本大学の大塚吉兵衛学長=5月25日、東京都千代田区(飯田英男撮影) 記者会見の終了時に頭を下げる日本大学の大塚吉兵衛学長=5月25日、東京都千代田区(飯田英男撮影)

 危機管理の要諦は、楽観的な予測をせずに最悪の事態を想定することである。そうならないよう、迅速、適切に対処しなければいけない。隠蔽(いんぺい)しない、うそはつかない、公になることでの損失を覚悟する。トップは全責任を負う心がまえが必要である。日大には危機管理学部があるのに、どうしたことか。

 ▼当初の「指導と選手の受け取り方に乖離(かいり)があった」という説明で乗り切れると、甘くみていたのではないか。対応が後手に回り、誠実性が疑われて、火に油を注いだ。“日大のドン”と称される田中英寿理事長はいまだに記者会見もしない。アメフット部の旧弊が暴かれ、大学のイメージは失墜した。

 ▼関東学生連盟は、前監督と前コーチが反則行為を指示したと認定し、永久追放にあたる除名処分にした。いまさら日大が第三者委員会を設置して何を調査するというのか。最悪の事態を招いたこれほどの失敗例は記憶にない。危機管理学部の貴重な教材にすべきだ。

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