産経WEST

【関西の議論】「シカ踏切」絶大な効果、逆転の発想が生んだ近鉄の接触事故対策

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【関西の議論】
「シカ踏切」絶大な効果、逆転の発想が生んだ近鉄の接触事故対策

 事故件数は平成27年が288件で、ここ10年で約7倍に増えているという。特にシカの場合、天敵のニホンオオカミが絶滅したことに加え、狩猟人口の減少で捕獲数が減り、生息数は年々増加しているとみられる。

あの手この手も効果なし

 接触事故を防ぐため、これまでもさまざまな対策をとってきた。19~22年には発光ダイオード(LED)の光を照射し、野生動物に危険を知らせる装置を設置。24~26年には線路沿いに張り巡らせた柵の上部に獣害防止ロープを設けたが、いずれも効果はなかった。

 担当者は「ロープはシカの角が引っかかって線路に侵入できないと考えたが、ロープとロープ、ロープと柵の間を飛び越えるようでほとんど効果がなかった。相手は動物で、対策には苦労した」(担当者)という。

 28年5月に伊勢志摩サミットを控えていたこともあり、早急な対策が求められた。そんな中、板金加工を手がける「モハラテクニカ」(群馬県高崎市)という会社が開発した鳥獣害対策用の超音波発信装置「U-SONIC」の存在を知り、導入を検討。名古屋輸送統括部施設部電気課の匹田雄史さん(48)をリーダーとする対策チームが27年10月から、シカの接触事故が多発していた津市の東青山駅で現地調査を行い、監視カメラでシカの行動を観察し、移動経路や滞在時間など詳細なデータを記した「鹿カルテ」を作成した。

実は「グッドデザイン賞」受賞…そのアイデアの肝は

このニュースの写真

  • 「シカ踏切」絶大な効果、逆転の発想が生んだ近鉄の接触事故対策
  • 「シカ踏切」絶大な効果、逆転の発想が生んだ近鉄の接触事故対策
  • 「シカ踏切」絶大な効果、逆転の発想が生んだ近鉄の接触事故対策
  • 「シカ踏切」絶大な効果、逆転の発想が生んだ近鉄の接触事故対策

「産経WEST」のランキング